お家で過ごすことが多くなった昨今、テレビやYouTubeで猫ちゃんを見て飼ってみたいと思う人も多いでしょう。衝動的にペットショップへ行って見るだけと思っていたのに、つい衝動買いしてしまった。その後、こんなはずではなかったと後悔しないために、猫の迎え方について私ねこまんまが解説します。
どこから猫を迎えたらいいのか
欲しい猫種を探す方法は2つ
猫といっても種類は豊富で、ミックスから日本猫、純血種。
純血種でも人気のあるのは、スコティッシュフォールド、アメリカンショートヘアー、ロシアンブルーなどの短毛種。
最近は長毛種も人気でノルウェージャン・フォレストキャット、ラグドール、メインクーンなどさまざまです。
もし欲しい猫種が決まっているなら、お迎えするルートはペットショップかブリーダーさんから直接という方法になります。
1. ペットショップで出会う方法
衝動買いになりやすいということでペットショップは悪いというイメージが最近は先行していますが、わたしはそうでもないと思います。ペットショップが悪くてブリーダーがいいとは一概に言えないというのが、わたしが経験してきた結論です。
2019年に動物愛護法が改正されて、生体販売の規制が強化されました。「生後56日以下の子犬・子猫の販売禁止」と「生体販売の環境を良くする数値規制」によって生体販売の規制が強化されたことで、命を落とす子猫・子犬がないように店側は努めなければなりません。最近のペットショップは売れ残った子猫の里親募集という形で出したりしています。
ネットで検索すればどこのショップに希望の猫種がいるかわかるのもメリットです。
実際、私が飼ってきた猫のなかでもペットショップでそれなりの日数を過ごしてきた猫は、獣医による検査やワクチンもしていて、健康面に心配がなかったという点は大きなメリットです。
トイレなどの基本的なしつけは済んでいて、抱っこされるのが大好きな子も多いです。
また、生後3か月か4か月になると値下げするところが多いですし、それくらいの月齢の子のほうが体調が安定していて育てやすいからおすすめです。
逆に、小さい子はまだ母親から離れて間もないので、健康面で不安定です。飼うには細心の注意が必要で、わずかな変化を見逃すと命を落としてしまうことさえあります。
ただ、安定する月齢になるまで欲しい猫種が値下げするのを待っているうちに、ソールドアウトになってしまう可能性はあります。そんな時は縁がなかったと思って諦めればいいのです。
これから家族の一員として、長いおつきあいをしていくのですから、あせらずにゆっくりと探していきましょう。探している時間もまた楽しいものです。
2. ブリーダーさんから直接お迎えする方法
ブリーダーさんはネットで検索できます。
ブリーダーさんによって繁殖している猫種が決まっていて、これから生まれる予定の子の情報を発信している人もいます。特に人気の猫種でキャットショーに出てチャンピオンとか取っているブリーダーさんは予約があっという間に埋まってしまいます。
ブリーダーさんからお迎えする方法のメリットは、購入を前提とした見学をして実際の飼育環境や親を見られる点です。
子猫はあっという間に大きくなりますから、成長した姿を想像するのは大切です。そして、兄弟の様子を見られるのもいい機会です。子猫は兄弟姉妹で遊んだり喧嘩したりして社会性を学んでいきます。
信用できるブリーダーさんは、引き渡し時期を急ぎません。健康的な体と安定した精神状態になる生後3~4か月以降の引き渡しを条件としているところが多いです。費用はブリーダーさんによってまちまちです。
デメリットは2つ。
まず、売り急ぐブリーダーさんは注意したほうがいいでしょう。私はブリーダーさんからお迎えした子が後々病気になって長い闘病生活を送ることになった経験があります。
もうひとつは、ブリーダーさんが近くにいない場合が多いので、子猫の移動にストレスをかけてしまうという点です。子猫にストレスは人間が思っているより影響が大きいのです。空輸で運ぶという方法は極力避けていただきたいです。
3.保護猫をお迎えする方法
最近認知度がアップした保護猫。聞いたことはあるけれど、いったいどういう猫なのか詳しく知らない方もいるでしょう。
保護猫とは、野良猫や事情により面倒を見ることができない猫を保護団体等で保護された猫です。
意外なことに、保護猫の6~7割は子猫。猫は避妊や去勢手術をしないと短いサイクルで繁殖するので、野良猫や外飼い猫から生まれた子や家庭で生まれても面倒見られないという理由で保護されるケースも多くあります。
保護猫をお迎えできる場所は、
- 各地域の保健所
- 動物保護団体の譲渡会
- 保護猫カフェ
- ネットの保護動物譲渡サイト
などがあります。
なんらかの理由で保護された猫ちゃんが本当に幸せにくらせるのか、責任もって育てていけるのか、審査があります。
殺処分を減らし限りなくゼロにするために、保護猫をお迎えする方法として最近関心が高まっています。
4.野良猫をお迎えする方法
保護猫と似ていますが、ちょっと違います。自分で野良猫を保護したケースです。
野良猫を保護するには、捕獲器を設置して猫をおびき寄せる必要があります。捕獲されると猫ちゃんは興奮して暴れたりするので、捕獲器からすぐには出さないことです。落ち着いてきたらキャリーバッグに入れて、まずは動物病院へ連れていきましょう。
- 動物病院へ
病院では、感染症にかかってないか、ノミやダニがいないか、健康状態をチェックします。保護した猫の健康状態を把握するのはその後のお世話の役に立ちます。
- 迷い猫ではないか確認
近所に飼い主はいないか、保健所や警察に届けは出ていないか、SNSやネット掲示板で迷い猫情報が拡散されていないか、飼い主さんのもとへ返せれば一番いいですから確認しましょう。
- すぐになつくのは難しいので根気よく
外の世界を知っている猫は基本外に出たがります。人になついて家が安全だと思うには時間がかかります。あまりしつこくして嫌われないよう、距離を保ちながら根気よく接しましょう。
5.2匹目を迎える方法
寂しがり屋の猫ちゃんを自分が仕事でお留守番させるのがかわいそう。2匹目を飼いたいと思う方向けの情報です。私の経験からお伝えします。お迎えするルートは1匹目と同じですが、1匹目とは大きく異なる点があります。
- 先住猫との相性を考えて、性別や年齢を決めていく
猫も人間も相性が悪いとストレスが溜まって病気になります。比較的うまくいくのは、子猫と子猫です。性別など関係なく遊び相手として先住猫が受け入れてくれる場合が多いです。でも、絶対ではありません。先住猫の性格によっては、テリトリーを奪われると思って攻撃してくる子もいます。
- 保護猫ならトライアルという方法もあり
譲渡会などで保護猫を迎える場合は、一緒に暮らしていけるかトライアルできる場合があります。
- 先住猫とすぐには対面させない
できれば別々の部屋でしばらく過ごさせ、先住猫が「何者かがいるかも」と段階的に認知できるようにします。初対面でもキャリーバッグ越しやケージ越しで間を置くことです。すぐに攻撃されて2番目の子が怖い思いをしないよう距離をとりましょう。
また、日常のごはんの順番は先住猫を優先してください。
無理に仲良くさせようとはしないで、自然に距離が近づくのを見守っていくのも猫を飼う楽しみのひとつです。
正解を探すのではなく、ベストを探す
以上、猫を迎える5つの方法でした。
どの方法が正解ということはありません。ご家庭の事情も様々でしょう。
猫はストレスを抱えやすい動物です。できるだけいろんなリスクを排除して猫と楽しく暮らせれば、それが一番いい方法です。